クロン

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自作小説

【第1部第2章4節】Crisis Chronicles

2024/12/30  

 過不足無く用意された無機質な黒椅子が、広い暗室内に等間隔で配置されている。  その座に身を落ち着けている者は一人の例外もなく黒色の様相を成しており、各々が不遜な態度で情報伝達の進行を見送っていた。 ...

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小説の書き方

【これから小説家を目指す方へ】何のために、何をするのか

2023/6/9  

はじめに こんにちは、クロンです! 最近自分の人生を見直してみて、よく「何のために、何をするのか」を考えるようになりました。 学生時代や結婚前、子供ができる前は、ただ生きる、楽しく生きることに必死で、 ...

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自作小説

【第1部第2章3節】Crisis Chronicles

2024/12/30  

 UADバングルの通信回線を切断し、口元の歪んだ笑みが暗中に巣食う。  そこには、唾液を含んだ舌先で乾いた唇を潤し、喉の奥を嬉々として鳴らす男の姿が在った。  「ククク……こうしてまた好機が巡ってくる ...

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自作小説

【第1部第2章2節】Crisis Chronicles

2024/12/30  

 ノルクエッジによる長距離走行を経て都市外壁に到着し、検問エリアを通過し、街門を潜って一時間近くが経過していた。  「だから、なんで魔力波長を追跡できないのかって聞いてるのよ!」  先程からカウンター ...

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自作小説

【第1部第2章1節】Crisis Chronicles

2024/12/30  

 グチャリ、グチャリと黒い粘液が滴るように糸を引きながらドロドロと汚らしく地面を這う。  腐敗に満ちた汚染は拡がり大地は醜く汚れ、漆黒の湖畔がコールタールのように膿み、接触した有象無象をその内に取り込 ...

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自作小説

【第1部第1章39節】Crisis Chronicles

2024/12/29  

 ――暗い廊下に、足音が硬質な側壁にヒタヒタと反響する。  誰にも悟られること無く、天井から蜘蛛のように、何かが宙吊りの状態でぶら下がっていた。  ソレは眼部に漆黒のバイザーを装着し、遥か前方の存在を ...

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自作小説

【第1部第1章38節】Crisis Chronicles

2024/12/29  

 ノルクエッジによる高速走行が側面の景色を切り取り、同時に繋いでゆく。  それはまるで近年でも稀に見受けられるカメラで連射撮影されたネガの体を成しており、都市内から一切外出したことのないクレイズの目に ...

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自作小説

【第1部第1章37節】Crisis Chronicles

2024/12/29  

 ――23:35  周囲の色は白一色に染められ、肌に接触する硬質な壁と研磨された鉄は冷たく、局所的に体表面から温もりを奪ってゆく。  その場所は牢獄と称するには手入れが整っており、宛(さなが)ら鳥籠の ...

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小説の書き方

【これから小説家を目指す方へ③】可動と不動を見極める

2023/5/29  

はじめに こんにちは、クロンです! 最近は投稿している小説のストックも少なくなってきたので、また続きを考えることに心血を注いでおります。 ですが本業や家事育児により、土日ですらまとまった時間が取れない ...

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自作小説

【第1部第1章36節】Crisis Chronicles

2024/12/29  

 此処に至るまで、途方も無い時間を犠牲にした。  最初期の十数年間はただ、他人に与えられた条件、環境の中で無心に走り続けるだけの日々だった。  手を伸ばせば届くほど近くに存在した光に気付き、掴むまでそ ...