クロン

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自作小説

【第1部第1章16節】Crisis Chronicles

2023/4/24  

 ミズキが最後の連絡をしてから丁度5分後、ニーナとルイは茂みの中を早足で歩いていた。  その場所には周囲に大木が繁茂しておらず、草ばかりが生い茂った円形の広場のようだった。  「ミズキ達……もう着いち ...

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自作小説

【第1部第1章15節】Crisis Chronicles

2023/4/23  

 画して、仲間との通信手段は絶たれ、クルス霊森の中を迷いながらも歩き続ける生者が11名。  その中でも、排除対象の背後25メートル地点までミズキとルーチェのペアは迫り、待機していた。  「ク、他はまだ ...

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自作小説

【第1部第1章14節】Crisis Chronicles

2023/4/20  

 最後に金属棒を地面に突き立てたのはリサ、ルドル、ドリスの若手三人だった。  ルドルは茶髪でオッヅほどではないが大柄であり、他の二人の女衆をたしなめる役を自ら買って出ていた……いや、正確にはやらされて ...

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自作小説

【第1部第1章13節】Crisis Chronicles

2023/4/19  

 ――――――――十数時間前。  クルス霊森の入り口にノルクエッジを十台ほど駐車させた『GunSlinger-ガンスリンガー-』のメンバーは装備を整えて作戦の確認を行なっていた。  巨樹の根に、ユリア ...

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一人思考

【独り言①】分散世界

2023/4/18  

『分散世界』 『自分』という認識/知覚/概念が存在している系、次元、世界、宇宙、銀河、星、国、街、肉体、心――――その全ての空間的・時間的位置には、数多の情報塊が犇(ひし)めいている。 私見だが、それ ...

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【第1部第1章12節】Crisis Chronicles

2023/4/18  

 「ハァ、ハァ、ハァ……」  暗闇に包まれた深い森の中を二人の少女が駈けてゆく。  ザッザッと地面と靴が擦れていく音だけが継続的に周囲に反響し、本能の奥底に据えられた恐怖を逆撫でする。  眼前には蛍光 ...

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自作小説

【第1部第1章11節】Crisis Chronicles

2023/4/17  

 ―――――そこは深い森の中。  目の前の光景が一般の森林のものなら猛獣や鳥の鳴き声が響きそうなものだが、そんな日常とは裏腹にこの暗い森は完全に沈黙を守っている。  その黒々とした自然の暗中に場違いな ...

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自作小説

【第1部第1章10節】Crisis Chronicles

2023/4/15  

 ――――――――第八都市中枢・魔科学系統技術開発施設―――――セレシーダ・オクトプラント  その施設は堅牢で白亜な外観を成しており、一見するとその荘厳さと風貌から城のようなイメージを抱く者も多い。 ...

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自作小説

【第1部第1章9節】Crisis Chronicles

2023/4/14  

 クレイズが寮から出て学園の門まで着くと、既に日は暮れて夜の帳が降りていた。加えて天涯には厚い雲が張り付き、暗澹たるこの場の雰囲気を体現していた。  一貫して、何かの開始というものは期待通りに事が運ぶ ...

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【第1部第1章8節】Crisis Chronicles

2023/4/12  

 魔力と呼ばれる尊大な奇跡によってその盃を満たされたリエニアと呼ばれる世界。だが、嘗てその楽園は混沌と戦乱に見舞われていた。  現在の形に落ち着くまで幾つもの時代が生まれては破綻し、脆くも崩壊していっ ...